Mail Magazine Vol.660 2012/5/19  『芸人と生活保護 人の心をつかむ最強の​スピーチ術』

みなさま、こんにちは。南九州10日間のロケから戻ってきたメディモン1号です。

天気良く、食事良く、雰囲気良くの、楽しいロケだったのですが、
一つ気になったことがあります。

それは宮崎県の寂しさです。
県内には、宮崎市、都城市という都市があるものの、
全体的にみると隣の鹿児島に比べ明らかに人家が少ない。

移動している途中で、
田植えをしなくなって雑草が生い茂った水田や、
人が住まなくなった廃屋をよく目にしました。

みなさんは「限界集落」という言葉をご存知でしょうか?、
若い世代が集落を去った結果、
65歳以上の高齢者が人口の半数以上を占め、
コミュニティとしての機能が限界に来ている集落を指す言葉です。

「限界集落」はさらに過疎化が進むと
「消滅集落」や「崩壊集落」に向かうことになります。

この「限界集落」が宮崎には100以上あると言われています。
(なお、宮崎では「限界集落」という言葉のイメージを変えるために、
「いきいき集落」と呼んでいます。)

正直これまでは宮崎の人が、東国原英夫氏(芸名そのまんま東)を
なぜ知事に選んだか分かりませんでした。
そして彼がなぜ東京のテレビに出まくって、
“みやざきをどげんかせんといかん”を連呼し、
まるで、お土産屋の主人のように、
宮崎マンゴーや宮崎牛のPRをしまくっていたのか、
分かりませんでした。

でも今は分かります。
宮崎県民は、状況を変えるには、
全国からの注目と変化が必要だと感じ、
東国原という知名度が高く、
フットワークの軽い人間を選んだのです。
そして彼もまた自分の役割を正確に理解していたのです。

ここで問題なのは、
限界集落が宮崎だけではなく、
全国に広がっていることです。
国の調査によれば、
全国に存在する限界集落の数は7,800以上、
このうち10年以内に消滅する可能性が高い集落が、
400以上もあるそうです。

現在、NPOの人たちが限界集落の再生のために、
様々な活動に取り込んでいますが、
決して容易ではありません。

コンビニどころか、あらゆる店が集落の近くに無く、
学校は遠く、現金収入を得るための職場は遠く、
車が運転できなければ生活が難しい。

美しい自然の中でロケをしながら、
打ち捨てられた家や田畑を見るたびに、
物思いに沈んでしまいました。
TPP問題とか、東京の論理だけで推し進めてはダメだなぁと…。


■■■芸人と生活保護■■■

昨日の夕刊フジの一面トップは
『河本おかん 生活保護 自民幹部 カネ返せ』です

ああ、ついに出ちゃった…という感じ。

実はこの問題はネット上ではかなり前から話題になっていました。
それが、ついに大手マスコミに飛び火した形。
こうして実名で書かれ始めたら、もう誰にも止められません。

少し、背景を説明します。

河本とは、お笑いコンビ「次長課長」の河本準一(37)のこと。
「お前に食わせるタンメンはねぇ!」のギャグで人気を集め、
様々なバラエティ番組でよく見かける人気芸人です。
所属は、吉本興業。

その彼の母親が、12年前から先月まで、
生活保護費を受け取っていたというのです。

河本の年収は、想定で3千万~5千万。
かなりの高収入。
なのになぜ母親が生活保護を受けていたのか?返金すべきでは?と、
自民党の議員が問題にしているのです。

生活保護とは、
資産や能力などすべてを活用してもなお生活に困窮する人に対し、
憲法で規定されている「健康で文化的な最低限度の生活」を保障し、
自立を助長するという制度です。
支給金額は地域や世帯の状況によって違いますが、
単身者の場合、一般的には月10~15万円程度が支給されます。
支給の条件があり、資産がなく、親族の援助が受けられず、
働くのも困難であるというもの。

今回の問題となっているのは
「親族の援助が受けられず」…という点です。

世の中には様々な肉親関係がありますから、
親族にお金があっても
「縁を切った」「行方不明」などという状況もあります。

ただ、河本の場合は、しばしば番組内で、
母親とのやり取りをネタにしていることなどから、
絶縁状態では無いことは明白です。

もし子から親へ多少でも援助していることが見つかれば、
不正受給となり罰則の対象になります。

ちなみに河本の所属する吉本興業は疑惑に対し、
「不正受給のそしりを受けるような違法行為は存在しない」と完全否定。
「河本本人はなるべく親族に負担をかけることがないよう、
いつかは生活保護に頼ることなく、
自分の力だけで養っていける状況にできるよう、
担当の福祉事務所などとも相談しながら懸命に努力してきた」
と説明しています。

今回の問題の背景には、
不況や震災の影響で生活保護の受給者数が
急増していることがあります。

今年2月の受給者は約210万人、昨年7月から8か月連続で
過去最多を更新中。
今年度の生活保護費は3.7兆円。
税収の1割以上にも上ります。

こうした状況になると、
「正直者がバカを見ているのではないか?」と、
受給者に対する世間の目が厳しくなるのは
自然の流れです。

三等親内に高所得者がいる人や、
働ける世代の受給者に対して、
より厳格なルールを適用すべきだという声も高まっています。

河本の問題を自民党議員が大きな問題にしようとしているのも、
そこに国民の関心があると感じているからです。

さて、本来「最後のセーフティーネット」であるはずの生活保護を、
悪用する人がいるのは許せません。
ただ、単にルールを厳しくするだけでは、
この問題は解決しないという気もしています。

年金問題と同様、制度が作られた時からは
社会のありようが変わってしまっているからです。
今回の問題をきっかけに、
生活保護というこれまで触れられなかった問題と向き合い、
日本という国が、今後、お互いをどう支え合ってゆくか、
論議すべきだと思うのです。


■■■人の心をつかむ最強スピーチ術■■■

現在の日本で、最も人気が高い政治家と言って良い
橋下徹大阪市長に学ぶ、
最強スピーチ術10か条が新聞に載っていたので、
ご紹介します。

1)一人称を僕にし、無駄な敬語は省く。
2)「みなさーん」と何度も呼びかけ連帯感を作る。
3)3つ並べる。(例:ヒト、モノ、カネ)
4)歯切れのいいフレーズで心に噛みつく。
5)似た構文をリフレインしていく。
6)偽悪的にふるまう。
7)聴衆によって言葉づかいや内容を変える。
8)実施する政策が歴史的大事業だと思わせる。
9)聴衆を自分たち側に巻き込んでいく。
10)「一度チャンスを与えてください」とお願いする。

10か条の中には内容が被っているものあったりして、
だから新聞記者は橋下市長に
「勉強不足」と叱られるのかしら?とも思いますが…。

私は、橋下徹という政治家はよく分かりません。
今の日本で、よく頑張っている、と思う反面、
敵と思った人間を容赦なく叩く姿勢に、
危険な香りも感じます。

ただ、政治家の本道
(内にこもるのではなく、外に出て、言葉で人を動かす)を理解し、
実戦している人だとは思います。

10カ条の一つか二つ、来週のプレゼンで使ってみようかな…。
(今から、撃沈しそうな予感)

では、また来週!

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