Mail Magazine Vol.772 2015/1/25 『日本人人質事件 クソコラは是か非か』

みなさん、こんにちは。 今日は日曜でしたが仕事で会社にいます。

昼間、窓から外を見上げたら、
雲一つない青空が広がっていました。

今日の天気予報は、
関東だけではなく
北海道から、九州、沖縄まで
全国各地で晴れマーク。
冬の日としては珍しいことです。

ただし月曜からまた天気が崩れ、
雨や雪の降る所が増えるとのこと。

冬の間に訪れたポカポカ陽気の日曜日。
・・・なのに、なんで会社にいるんじゃ!!


さてイスラム国によって
二人の日本人が人質に取られた事件については
すでに、ご存知の方も多いかと思います。

明るさが全くない、残虐非道な事件なので、
せめてメルマガでは他のニュースに触れて欲しい
という方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、事件発生以来、
日本のメディアは一色に染まっています。
また、日本では事細かに報道されていても、
海外では細かくは分からないということもあるでしょう。

そこで、「平和な国、日本」(多くの国民はそう思っている)を
襲った脅威について、書きたいと思います。


■■■ 日本人人質事件 ■■■

先週、youtubeに
一本の動画がアップされました。

中央に黒装束の男、その脇には
オレンジ色の服を着せられた
アジア人の男性二人。

それがどんな意味を持つのかは、
中央にいる男のロンドン訛りの英語で
明らかにされました。


*イスラム国は日本人2人を人質に取った。

*72時間以内に、2億ドル(約235億円)の
身代金を支払わなければ、その命を奪う。

*日本をターゲットにしたのは、
日本がイスラム国の敵である、
十字軍(欧米)への参加を選んだからだ。

注釈しますと、
この動画がアップされた時、
安倍首相はイスラエルを訪問中でした。
そこで、中東諸国への人道支援として
2億ドル出すことを表明していたのです。

男はこの行為を、
日本はイスラム国の敵となったと、
断じたのです。

フランスで起きた風刺漫画事件の際は、
遠い国の出来事だと思っていたのに、
いきなり身近な話になった途端、
あらゆるマスコミはこの事件を大きく
取り上げるようになりました。

特にテレビは、
ニュースから、ワイドショーまで、
ヘッドラインはこの事件ばかり。

やがて以下のような情報が明らかになります。

*人質の二人は、
湯川遥菜さん(42)、後藤健二さん(47)

後藤健二さんは、ジャーナリスト。
アフリカや中東など、紛争地帯での取材が多く、
子どもや女性などに目を向けた報道で評価が高い。

ご存知かと思いますが、
日本の新聞社、テレビ局は
紛争地域に自社の記者を派遣することは、
ほとんどありません。
社命として行かせるには、
リスクが高すぎるからです。

その結果、紛争地域でのニュースは、
海外のテレビ局からの映像や、
後藤さんようなフリージャーナリストが取材した
映像に頼ることが多くなります。

事実、各局が後藤さんにお世話になることは多かったようで、
「以前、私どもの番組に出演した後藤さんが・・・」とか、
「我々とも面識のある後藤さんが・・・」などの表現が
今回は、目立ちました。

一方の湯川さんは謎です。
マスコミも彼のことについては
ほとんど語ろうとはしません。

湯川さんは、
民間軍事会社の経営者という
肩書を持っていますが、
詳細は不明です。

ただ、後藤さんと湯川さんは
以前からの知り合いで、
今回、後藤さんが、
危険を承知で現地入りしたのは、
8月からイスラム国に拘束中だった湯川さんを
救出するという目的があったからだと、
伝えられています。

しかし後藤さんもまた、
昨年10月頃に拘束されてしまいます。

その背景に、現地ガイドの裏切りがあったとも
言われていますが、真実は不明です。

拘束後、後藤さんの奥さんの所には
イスラム国から、身代金を要求するメールが
届きました。

奥さんはその時点で、政府にも
連絡していたと言いますから、
昨年末の時点で、安倍首相は、
後藤さんが拘束されたことを知っていたことになります。

しかし身代金を要求する交渉は、
イスラム国の思うようには進展しません。

そこで、安倍首相の中東訪問とタイミングを合わせ、
ビデオをアップし、広く国民に訴えるという、
作戦変更に出たものと推測されています。

あっという間に経過する、72時間。
政府関係者も様々な動きを
探ったものとみられますが、
期限までに解放の吉報は届きませんでした。

そんな中、昨日の未明になり、
新たな画像がYoutubeにアップされました。

そこには、処刑された湯川さんとみられる遺体の
写真を持つ後藤さんの写真が映し出され、
後藤さんの声と思われる音声で
次のようなことが述べられていました。

*湯川さんを殺した責任は、
時間内に交渉をまとめられなかった
日本政府にある。

*もう身代金は要求しない。

*(もし後藤さんを解放したいのであれば)
ヨルダンに自爆テロの罪で収監中の
サジダ・アル・リシャウィ死刑囚を解放しろ。

身代金を引き出すことが出来ないことが分かり、
ならば日本を使って、ヨルダン政府に働きかける作戦に
再度、変更しようとしたのでしょうか・・・?
真相は不明です。

二度目の映像に関しては、
イスラム国のロゴが無いことや、
写真を持つ後藤さんの姿が静止画であること。
さらに、イスラム国によって言わされているはずの
後藤さんのコメントの中に、
イスラム国のことを「テロリスト」と表現する部分があるなど、
不審な点が多いのも事実です。

しかし同時に、
「現時点では殺害を否定する根拠は
見いだせない状況であります」(菅義偉官房長官)

「信ぴょう性は高いと言わざるを得ない
状況になっている」(安倍首相)

…など、政府首脳が早くも
湯川さんが処刑されたことを事実として
認めていることから、
政府や遺族には、犯人たちから別の情報が
寄せられている可能性もあります。

いずれにせよ事態は動いています。

Youtubeにアップされた情報は、
計算され、演出されたものです。
しかし世界中の人々には、
あっという間に”事実”として、広まってしまう。

政府の対応が遅いように見えるのは、
交渉の過程では、表に出せないことが
多いからだと思います。
今は、関係者が一丸となって解決に向かうことを
願ってやみません。


■■■ クソコラは是か非か ■■■

クソコラという言葉をご存知でしょうか?

クソは糞。
コラはコラージュの略。

つまり「糞のようなコラージュ画像」という意味です。

コラ画=画像に別の画像をコラージュする遊びが
ネットに流行るようになったのは
かなり前のことです。

小保方さんからアニメまで、
様々な画像が対象になり、
「祭り」「グランプリ」という名目でコラ画を集める
自然発生的なイベントも行われています。

中でも
「コラのレベルが糞すぎて逆に笑える」=クソコラは、
脱力系コンテンツとして、人気を集めています。

さて、今回の人質事件に関して、
このクソコラが話題になっています。

というのも、
日本のネット民が、
イスラム国の関係者と思われる
ツイッターのアカウントに
「ISISクソコラグランプリ」というタグを付けた
クソコラ画像を次々と送りつけているからです。

その内容は、

黒装束の男がナイフの代わりに
ライトセーバーを持っていたり、
スカイツリーを背景に人質の2人と黒づくめの男が
肩を抱き合っていたり、
人質二人の顔が、ワンピースとドラゴンボールの
キャラに変わっていたり・・・

とまぁ、くだらないものばかり。
人命が掛かった画像を題材にしているのに、
風刺と呼べるほどのクオリティは無く、
ふざけたものばかり。
文字通り、糞コラです。

ただ、これが画像ということもあり
理解しやすかったのか、
イスラム国側を刺激したようで、
以下のような反応があったのです。

「あなた達は楽観的だ。
我々の兵士はどこにでも潜んでる。」

警告ですね。
ふざけるなと。

なんか逆転していますよね。
イスラム国から、ふざけるなと叱られるなんて。

このクソコラに関しては、
もちろん多くの非難が寄せられています。

”悪ふざけが人質へ与える影響を、
理解していない、愚かで不謹慎な行為”

”バカッターが命で遊んでいる”

”笑えない、胸くそが悪くなる”

ところがその一方、
欧米のメディアの中には、
この行為を肯定的に受け止めているものも
あるんですね。

それによると・・・

「日本のツイッターユーザーは、
恐怖を通じて人々をコントロールしようという
テロリストの手法に対し、
ユーモアで対抗しているのではかなろうか。」

さらにある英メディアは、
こうも言っています。

これまでアメリカ政府が巨額を投じて行ってきた
反イスラム国のキャンペーンはことごとく失敗してきた。

それだけではなく、逆に相手を
強大な敵に見せてしまうという失敗さえ犯している。

イスラム国の武装グループは、
自らが正義であり、かつ、獰猛であると見せたいために、
次々と映像を製作し、アップする。

これに対抗するためには、
相手が狙うPR効果を減らすことが大切である。

そうした意味で、
日本のインターネットユーザーは、
イスラム国のプロパガンダを
間抜けなアニメのキャラクターと合成することで、
イスラム国自身が馬鹿げた存在であるように
見せることに成功しているのである。

さて、ネット民にこうした
高邁な思想があるかどうかは別として、
クソコラがあることを証明しているのは事実です。

それは
「日本国民を恐怖で縛り、政府に身代金を
支払わせるよう、世論を誘導する」という
テロリストの意図は、
少なくともネット民に対しては成功していないということです。

たかがクソコラ、
されどクソコラ、

昨日の夜のニュース速報で流れた
菅義偉官房長官の会見は、
静かな、しかし、断固として怒りに満ちたものでした。
それはその後に流れた、安倍首相の会見よりも
はるかに凄みに満ちたものでした。

おそらく政府は昨年、
後藤さんが拘束された時から、
この事態が来ることを予想し、
様々な対策を練っていたはずです。

それでも救えなかった湯川さんの命。

後藤さんの一刻でも早い救出を願いつつ、
今週はここまでです。

PS
錦織圭、逆転勝利でベスト16!
頑張れ!

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