Column 2004年10月29日 『どうなってるの韓国コンテンツマーケット?』



どうなっているの韓国コンテンツマーケット?

「冬のソナタ」で火が付いた韓国ドラマの人気。
その勢いはまだ冷めていない。
先頃、六本木ヒルズで3日間にわたって開かれた東京発の総合ビジュアルマーケットTIFCOM2004。
そこでも、韓国の積極的な動きが目に付いた。

圧倒的な日本の輸入超過状態の続く日韓コンテンツ市場だが、韓国コンテンツ市場はどうなっているのだろうか?
果たして売る側にとっても魅力的な市場なのだろうか?
28日ジェトロで開かれた韓国進出セミナーの内容をもとに、その現実と展望を見てみたい。

■韓国テレビの放送売上高■

●市場規模と伸び率は?

世界のコンテンツ市場は約120兆円。
日本のコンテンツ市場は約12兆円。
一方、韓国の市場は、日本の1/10とまだ小規模である。

しかし、市場の伸び率に目を転じてみると。
世界平均の伸び率が5%。
日本は平均を大きく下回る2.6%。
それに対し韓国は日本の約3倍と驚異的な伸び率を示している。

●TV放送の売上高は?

地上波は3大ネットワークと呼ばれるKBS、MBC、SBSの3社が、30,914億ウォン(2002年調べ)とTV売上高の全体の3割弱を占めている。
そして公営TV(KBS)は、民営TV(MBS、SBS)の2.5倍以上を売上げ、その存在が強大であることがわかる。

韓国で大きく発達しているのがケーブルテレビとインターネット放送である。
ケーブルテレビ局は全国で約120社。
その数は増えている。
インターネット放送は恐らく世界で最も韓国が発達しており、地上波放送はおよそ30分遅れ程度で、すべてインターネットで視聴が可能である。
各地上波局はインターネット放送用の子会社を持ち、SBSは課金。
MBSとKBSは無料で視聴できる。

●日本文化開放って何?

長らく日本製コンテンツの公開には厳しい制限が加えられていたが、1998年から始った文化開放政策により順次解禁されてきた。

第1次 1998 漫画全面開放
第2次 1999 音楽コンサート(一部) 映画(大幅)
第3次 2000 音楽コンサート(全面開放) レコード(一部) ゲーム(一部)
第4次 2004 レコード(全面開放) 映画(全面開放) ゲーム(全面開放)

放送に関しては、他コンテンツに比べて未開放部分が多い。
例えば、地上波放送では、生活情報、教養番組などは開放されているが、ドラマ、アニメ、バラエティなどは未開放のままである。(ドラマは日韓共同制作に限り開放)

一方、ケーブルTV・衛星放送は、地上波に比べ開放部分が多く、バラエティなどは未開放だが、アニメ・ドラマは一部開放済みである。

■日本→韓国のコンテンツビジネス■

韓国の地上波で放送できる日本の番組放送が未だに厳しく制限されているため、これまで、日本から韓国の地上波に対するTV番組の販売実績は少なかった。
また取引があっても、局対局の「直売り」というケースがほとんであった。

一方、ケーブルや衛星放送は解禁が進んでいるため、今回のTIFCOM2004でも、こうした媒体を対象としたバイヤーが韓国から多く来場していた。

●フォマット・ライツ・セールスがバラエティの生きる道?

韓国の地上波では、いまだに日本のバラエティ番組は放送できないため、バラエティ番組に関しては、フォーマット・ライツ・セールスが基本となる。
残念ながら、今まで韓国の地上波では、日本のバラエティに非常に似た番組が無許可で制作され、放送されるケースがしばしば起きていた。
しかし「トリビアの泉」などで日韓間で紛争が起きたこともあり、今後はフォーマット・ライツの契約を行ってから番組制作を行うというケースが増えてくると思われる。

●リメイク権に注目!

バラエティと同じく日本製ドラマも現在の韓国地上波では未開放である。
従って、ドラマに関しては、リメイク権をセールスするか共同制作という形になる。

リメイク権はすでにフジテレビが「ラブ・ジェネレーション」をMBCへ、「やまとなでしこ」をSBSへ販売した実績がある。
日韓の視聴者の嗜好のズレを調整していかなければならない共同制作に比べて、リメイク権はセールスが成立しやすい傾向にある。

●放送倫理って?

韓国は放送倫理を、自主規制ではなく法律の条項によって定めている。
放送委員会という組織には、放送された番組を審議する部署があり、そこでは、公共性、客観性、権利侵・・・等々、様々な基準に従って審議が行われる。
韓国では番組の「等級分類」も行われており、全ての年齢視聴可から19歳以上視聴可能まで5段階の等級に分類されている。(日本のドラマは12歳以上視聴可」が多い)

●音楽著作権事情は?

日本のJASRACにあたるのが韓国のKOMCAという音楽著作権管理団体。
しかし、現時点で、JASRACとKOMCAの間にはまだ提携関係が無い。
そのため、コンテンツ売買で生じる音楽著作権の処理に関しては、慎重になることが望ましい。

●契約するときの言語は?

現状では日韓の契約は英語で行われていることが多い。
これは、自国の言語を使用することで利益を得ることを避ける意味が多いようだが、英語という第三の言語を使うことによって契約書の内容が自分達に都合が良いように 理解されているという問題も出てきている。日本語と韓国語は世界でも最も似た言語の一つ。なので適切な翻訳家さえ介すれば、契約書は日または韓国語で結ばれた方が「理解ミス」が少ないという声も弁護士から出ている。

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