Column 2004年12月2日 『韓国のコンテンツマーケットBCWWに行ってきました』



     『韓国コンテンツマーケットBCWW』に行ってきました



「冬のソナタ」から始まった韓流ブーム。
ペ・ヨンジュンの来日騒動は、改めてこのブームの根強さとパワーを印象付けた。
今後、さらに韓国産コンテンツ(人も含めて)の日本への輸入は増えてゆくだろう。
そんな中、先週(2004/11/24-26)韓国のソウルでメディアの国際見本市「BCWW2004」が開催された。
BCWWが開催されるのは今年で4回目。
出展社180、参加者4800人(いずれも主催者見込み)と、アジアでも有数の国際見本市と呼ばれる「BCWW」に参加してきた。

BCWW外観



   BCWWの会場となったのはソウル市の南のaTセンター。
   この建物の2フロアーを使って展示が行われた。


ブース数は全部で180(主催者発表)。
会場は2フロアに分かれ、1フロアが主にアニメ、もう1つのフロアが主にテレビが集まっていた。
韓国の三大地上波ネットワーク局である、MBC、KBS、SBSの3社が大きなブースを構えていた。

mbc kbs

sbs






  写真: MBC(左上)、KBS(右上)、SBS(左)


日本からは在東京キー局などが独自ブースを持ち自社コンテンツをセールスしていた。

jtv






  写真:上からTBS、日本テレビ、フジテレビ


マーケット概況:

ドラマ:
日本のバイヤーによる韓国製ドラマの買い付けは相変わらず活発であったが、需要過多のため、人気作は価格の高騰が続いているようだった。

アニメ:
日本のアニメには相変わらず多くのバイヤーが関心を示していた。ただしCG技術の発達からか、アジア各国で制作される安価なアニメコンテンツが登場していることも感じられた。今後、追い上げはさらに激しくなるだろう。

バラエティ:
番組ごとの売買よりも、フォーマット+一部VTRの買い付けというスタイルの取り引きが目に付いた。
アジアでのフォーマットビジネスの特徴は、地域ごとに異なる視聴者の嗜好にあわせた柔軟なローカライゼーションにある。
あくまで原作に忠実な作りを求める欧米のフォーマットビジネスに比べ、より現実的なフォーマットビジネスのスタイルがアジアでは主流となりつつあると感じた。

ドキュメンタリー:
韓国、中国(都市の富裕層)では、来年から、薄型ハイビジョンの売れ行きが伸びることが予想されるためか、ハイビジョン作品を今から集めておこうとする動きが感じられた。なお対韓国のビジネスでは、売り手側がコンテンツを”英語化”する必要がほとんどない。買い手側が、日本語から直接、韓国語化作業を行うケースが多いからだ。よく「アジアのマーケットは欧米に比べて売買価格が安い」という不満の声をよく聞く。確かにその傾向はあるのだが、欧米に売る際の英語化のコスト負担を考えると、案外その差は大きく無いような気がする。

全般的な印象:

BCWWが開かれるのは今年で4回目。2000年のスタート以来右肩上がりで規模を増やしてきた。
しかし、今年の参加者数は、主催者による事前の予想には届かなかったようだ。
その理由の1つとして、アジア市場を対象にしたコンテンツマーケットの供給過多がある。10月に東京で開催されたTIFCOM。そしてBCWWのすぐ後には台湾でも同種のイベントが開催された。今後、中国も加わって、どのマーケットが欧米におけるMIPのような存在になれるか、各マーケットのサバイバル競争がすでに始まっている印象があった。

なお、今回、ジェトロ(日本貿易振興機構)は、BCWWにブースを設け、アニメ、映画、テレビの制作会社など10社以上の中小コンテンツメーカーがこのブースでセールスを行った。出展料が割安で、さらに通訳サービスが受けられるなど、アジアマーケットを開拓中の企業にとっては大きな支援になったと思われる。こうした試みは、近年日本が輸出促進に力を入れている項目にITコンテンツが加えられたことが一つの理由になっている。アジア市場の成長で、アニメだけではなく、ドラマ、ドキュメンタリー、バラエティーなどの日本製コンテンツもビジネスに結び付けられるようになってきた。国が”やる気”になっているというのなら、我々もそれに乗らない手は無い。


 

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