Monkeys Diary (カメラマンB編 080310)


wellcome to MediaMonkeys.net

     このページでは、Panasonicの最新DVカメラ(AG-DVX100AAG-DVC30)を、
     業界人がデモ機として日常で使用し、その体験をつづっていきます。

     今回は、怒涛のカメラマンB編。
     あの映画がついに公開!
     公開初日のドキドキ感を綴ってくれました。

     怒涛のカメラマンB の日記 Vol.62 -2008年3月10日- 



     ぎりぎりまで掛かった編集作業をやり終えて、
     いよいよドキュメンタリー映画『草間弥生 わたし大好き』
     明日公開という夜、どこにも行かず家で静かに前夜祭をした。
     美味しいツマミを作って、シャンペンを開けた。
     ささやかな自分だけのお祝い。
     自分を褒めてあげたいとは思わないけれど、
     「お疲れ~」位は言っても良いと思う。

     1年半の撮影、そして編集。
     ポスターを貼り、前売り券を携えて仲間を訪ね歩いた。
     撮影監督として出来ることはもうない。
     後は、映画が独り立ちして行くのだ。
     (制作部の仕事はこれから益々たいへんなのだけれど。)

     夕刊の"明日の運勢"には【☆☆☆幸運日】と書いてあった。
     スゴク嬉しかったから、恥かしながら、小さく切り取って財布に入れた。
     明朝、長蛇の行列が劇場から渋谷駅まで繋がっていたらどうしよう?
     とマジで思う。
     と次の瞬間、ガラガラだったらどうしよう?ともマジで思う。
     全く予想がつかない。
     やれることは総てやったけれどそれでも不安。

     当初は渋谷ライズXという、定員32名の小劇場での公開だったのが、
     前売り券が売れまくったので、封切1週間は
     シネマライズ(定員200名!)での公開に急遽アップグレードした。
     定員いきなり6倍に、スタッフ一同ビビリまくる。
     入らなかったらどうするよ。

     と言うのも、劇場公開とは、
     製作者がそれなりの金額を映画館に支払う契約になっていて、
     客入りが悪いと当然赤字となるらしい。
     当たれば、いい映画を掛けるセンスある劇場という評価を得るけれど、
     はっきり言って、地味な低予算ドキュメンタリーは、
     映画館にとってリスクが高い。
     草間弥生って誰?と思う人はかなりいるはず。
     (実際、残念なことに、この業界にもちらほらいた。)

     シネマライズでの封切り上映は、
     私にとっては慶賀すべきサプライズだったけれど、
     製作陣営はそれほど暢気には構えていられないらしかった。
     (社長の顔がかなり引き攣っていた。)

     2008年2月2日 どんよりした寒い朝、
     まだ人通りの少ない渋谷のセンター街を抜けて、
     スペイン坂を登るとやたら人がいる。 
     まさか!と思ったら、
     ラジオの公開スタジオに生ケミストリーが出演するので、
     ファンが集まっているだけだった。

     シネマライズに着いた。
     初回上映2時間前。
     まだ誰一人も並んでいない。
     ちょっとがっかり。
     もしかして?なんて思っていたから。
     気を取直して、もぎりスタッフや売店スタッフなど劇場の人々に
     『どうぞよろしくお願い致します』と、和やかに頭を下げまくる。
     この映画の成功はあなた達の手にかかっている!とさえ思えてしまう。
     まるで自分の子供を初めてお泊りキャンプに参加させる親の心境。

     そして、開演1時間前。
     お客様第一号のご到着。
     駆け寄って抱きしめたい位の歓び。
     『ああ!あなたのお陰で私は今日一日しあわせでいられる。』
     それほどの歓びだった。
     それから次々とお客様が開場前の映画館で列を作り始めた。
     「よかったぁ」と監督と手を取り合う。

     初日初回の入りは90人程度だった。
     暗くなった劇場の一番後の席に座って、
     スクリーンの光に照らされる観客の頭の輪郭を1つ1つじっと見る。
     今まで漠然と想像していた《映画を作ること》
     そして《お金を取って人に見せること》を生々しい現実として受け止める。
     この人達によって、この映画は育てられていくんだな、と思う。 
     そして、それは本当に有難い事なんだと思う。

     シネマライズでの1週間の上映で2029名のお客様に観て頂きました。
     現在はライズXにて公開中ですが、
     2月29日現在4631名のお客様にお越し頂いています。
     観て下さった方々に心から御礼申し上げます。


   ■■■筆者プロフィール■■■
   兵庫県生まれ。
   フリーランスの撮影技師として
   ドキュメンタリーTV番組、
   CM、PV、映画等の撮影に携わる。

   ■■■主な撮影作品■■■
   『情熱大陸』(毎日放送)『世界の車窓から』(テレ朝)
   『ハイビジョンスペシャル』(NHK)
   『遠くへ行きたい』(よみうりテレビ) 



 

     過去の日記はこちらで読めます

     This page is Sponsored by  du

コメント (0件)


MediaMonkeys.net
https://mediamonkeys.net/article.php/diary20080310b